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2007年01月29日

衰退の代償

いまさらロナウドのミランへの移籍話について書くつもりはなかったけど、今週のオ・グローボ紙に、この移籍話にまつわるお金の話がのっていて、面白かったので、触れてみたい。

これを書いている数日後には、おそらくミランとレアルがロナウドの移籍を完結させていると想像する。

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追記1あり

移籍金は、いまのところミランの提示額800万ドル(600万ユーロ)、レアルの要求額900万ドル(700万ユーロ)。ちょっとばかし、ドル/ユーロ為替レートがいいかげんですが、ドルベースでいきたいので、ご勘弁ください。

インテルからの移籍金が当時5700万ドルだから、つまり、4900万ドルの差。エライ赤字だ。その4年半で獲得したビッグタイトルは、02年トヨタ・カップと02/03リーガ。04年以降はまったくタイトルなし、エライこっちゃ。

それでも、ロナウドはどうしても移籍したいらしく、どうしてもカペロのアゴが気持ち悪いらしく、自分の年俸をさらに下げてでも、ミランがレアルの要求額を払えるよう計らっているそうな。

つまり、当初、うわさされていたミランでの年俸780万ドルを、650万ドル程度に下げるつもりらしい(つまり両側の提示額の差額を自身の年俸から差し引く)。現在、レアルでの年俸は同じく700万ドル。ちなにみ、先日レアルの会長が暴露したのが、GKのカシージャスの年俸が1000万ドルほど。

ロナウドはカシージャスより低い金もらってたのか…と考えがちですが、あながちそうでもなく、選手の年間収入を把握するには、スポンサー契約料をも知る必要があります。

オ・グローボ紙の記事でも、さすがにそこまでの数字は出せないようですが、ロナウドはレアルに行く前から、ナイキ、Ambev(ブラジルの飲料水メーカー、「ガラナ」とか)、TIM(ブラジルの携帯電話キャリア)の3社と契約しています。

さらに、レアル系のスポンサーとして、SIEMENS、Audi、Banco Santander(スペイン大手銀行)。ここらへんは、レアルが50%ピンハネしてます。そう、レアルはサッカーチームであるとともに、芸能プロダクションでもあります。最近、ベッカムという超売れっ子をアメリカ資本に持っていかれたばかりですが。

ミランで年俸減に譲歩するかわり、ロナウドは今後すべてのスポンサー契約に対して100%の肖像権を有するらしいです。スペインのAs紙が言うには、すでに、ACミラン系のスポンサー契約料だけで、新たに500万ドルの収入が見込めるそうです。ミランて、そこらへん清いのかな、レアルと違って。

なーんだ、ロナウド安泰じゃん。と考えてしまいますが、いやいや、この選手の年俸の50%程を占めるインカム(ロナウジューニョの割合は、はるか大きい)こそが「水モノ」。ロナウドの不調の影響で、すくなくとも、ブラジル側の3大スポンサーのうち二つ、AmbevとTIMは今年の契約を打ち切る方針だそう。

ナイキに関しては、セレソンに呼ばれなくなった時点で、支払い額50%減だそうです。そういう契約だそうです。がびょーん、だからロナウドは言うわけだ「セレソンに戻りたいな」と。

彼のブラジル・サッカーへの貢献は疑いの余地なくデカイ。そんなロナウドが紆余曲折を経て、たどりついたミラン。4年前、リバウドも辿った道筋。

移籍が決定した時点で「戦友カカとともに、復調を目指す」なんて書かれそうですから、言っておきます。06年W杯、クロアチア戦のあと、まったく動かないロナブーにあきれたカカは「ロナウドはもっと動かないと、コンフェデ杯のチームは(彼がいなかったおかげで)もっと軽かった」と批判。それに対し、ロナウドは合宿先でカカに対し「コンフェデ杯のようなちっこい大会とW杯を一緒にするな」と逆ギレしたらしい。で、チームの結末は周知のとおり。

つまり、2人はいまのところ不仲。

追記1:

で、とうとう決まり、1月30日、ACミランの公式サイトで発表。
ロナウドの移籍、750万ユーロ(980万ドル)で両チーム合意。来季CL出場権確定の場合(セリエで4位以内だっけ?)、ミランがプラス50万ユーロ(65万ドル)をレアルに支払う。

年俸は未発表だけど、600万ユーロから、一気に400万ユーロへダウン、とブラジルメディアは推定。契約期間もたった1年半。実際は、ここ半年で結果を出さないといけない状況。

ヒカルド・オリベイラのレアルへのレンタルはまだ未定。(オリベイラが割を食っている)選手登録は明日まで。ちなみに、オリベイラがレアルに行くと、セレソンの左サイドバックの“若き守銭奴”マルセロが外国人3枠(イグアイン、ガーゴ+一人)から外れ、今季はレアルBでくすぶる。

ロナウドの移籍による玉突き現象、ほんと人騒がせなやっちゃ。あ、そうそう、移籍すると、17歳から23歳まで所属したチームに移籍金の5%がいく。サン・クリストーバン(リオ)、クルゼイロ、PSV、そしてなんとバルセロナ!の4チームで50万ドルを分割。みんなケチな計算しないで、リオ郊外の小さなチーム、サン・クリストーバンにあげたら?

ミランでは大喜び。低迷するチームへの明るい話題として、起爆剤としてFenomenoに期待がかかる。フロントはシーズン開幕前の8月に、ロナウドをレアルから得るために1800万ユーロ用意していたそうだが、半年後、たったの750万ドルでゲット!大バーゲンだよ。これも「衰退の代償」、ロナウドだけじゃなく、レアルの衰退も。

銀河系の解体事業も残すところ、あと一人か…ラウールじいさん。まあ、ここまではやらないかな。ラウールを残すのなら、ホビーニョを出してくれないかな。

ロナウドの捨てセリフ:「レアルで一緒だった監督全員に感謝したい、一人を除いては…」。そんなにアゴが嫌いか。

さあ、どうなることやら…

投稿者 fhasebe : 00:46 | コメント (10) | トラックバック

2007年01月24日

ポルトガル戦リスト

ドゥンガ×フェリポン

2月6日、ロンドン、エミレーツ・スタジアム「ブラジル×ポルトガル」。

すっごい激突になると思うよ。

1月22日代表リストが招集されました。

日本では久々の生放送。フジ739で2月6日27:30(7日の午前4:30)から。

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追記1:ポルトガル代表リスト発表;

Goleiros: Júlio César (Inter de Milão) e Hélton (Porto)

Laterais: Daniel Alves (Sevilla), Adriano (Sevilla), Maicon (Inter de Milão) e Gilberto (Hertha Berlim)

Zagueiros: Luisão (Benfica), Lúcio (Bayern de Munique), Juan (Bayer Leverkusen) e Alex (PSV)

Meias: Gilberto Silva (Arsenal), Tinga (Borussia Dortmund), Dudu Cearense (CSKA), Edmilson (Barcelona), Diego (Werder), Kaká (Milan) e Ronaldinho Gaúcho (Barcelona)

Atacantes: Adriano (Inter de Milão), Fred (Lyon), Rafael Sobis (Bétis) e Robinho (Real Madrid)

インテルで復調気味のアドリアーノが入った。

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一方、ポルトガルではフェリポン監督が代表リストを発表:

Goleiros(GK): Ricardo Pereira (Sporting), Quim Silva (Benfica)

Defesa(DF): Paulo Ferreira (Chelsea), Miguel Monteiro (Valencia), Ricardo Carvalho (Chelsea), Fernando Meira (VFB Stuttgart), Marco Caneira (Sporting), Jorge Andrade (Deportivo La Coruña), Manuel Costa (PSV Eindhoven)

Meio-campo(MF): Armando Petit (Benfica), Tiago Mendes (Olympique de Lyon), Hugo Viana (Valencia), Deco (Barcelona), João Moutinho (Sporting), Raul Meireles (Porto),

Ataque(FW): Nuno Gomes (Benfica), Helder Postiga (Porto), Cristiano Ronaldo (Manchester United), Simão Sabrosa (Benfica), Ricardo Quaresma (Porto)

ポルトガル代表、W杯からほとんど変わってない。というか、あっしも、あれ以来注目していない。

CBマヌエウ・コスタ(PSV)が初選出。ほかにも、フェルナンド・メイラ、ジョゼ・モウチーニョ、ラウール・メイレーレスって聞かない名前だ。

ウーゴ・ビアナはフェリポンの贔屓とされ、ポルトガルの人々は納得いかないらしい。コスティーニャとマンシェのコンビは呼ばれていない。

他にも、招集が期待されるのが、

Ze Castro(アトレチコ・マドリード)、Nani(スポルティング、右サイドハーフ)、 Bosingwa(ポルト、右SB), Hugo Almeida(ブレーメン、FW), C. Martins(スポルティング、MF), Tonel(スポルティング、CB), Nelson(ベンフィカ、右SB), Pedro Mendes(ポーツマス、MF)。

ブラジル人Pepe(ポルト、CB)の帰化も話題になっている。もう一人、帰化させてはどうかと噂されているのが、Rodrigo Alvim(ベレネンセス、左SB)らしい。

ユーロ予選を戦っている最中でもあるけど、ポルトガルは守備は万全、攻撃はまったく目新しさなし。はたしてどうなるか。

投稿者 fhasebe : 11:31 | コメント (5) | トラックバック

2007年01月14日

アルマンド&トスタン

アルマンド・ノゲイラ-Armando Nogueira

ブラジル・サッカー史に燦然と輝くコラムニスト。ネウソン・ホドリゲス(Nelson Rodrigues)と「ブラジルサッカーを語ること」において、双璧。

そんなアルマンド氏が今月80歳なんだって、オ・グローボ紙にあった。

いま80歳だけど、1950年のブラジル大会からワールドカップを取材。

1950年といえば、例の「マラカナッソ」、ブラジル・サッカーのシンボル“マラカナン・スタジアム”で、ウルグアイ代表がセレソンを負かしたという、ウルグアイ人がいまも泣いて喜ぶ結末。その喜びが、たぶん、あまりにも大きかったようで、その後、ウルグアイはまったくタイトルなし。ちっちぇえなあ…

しかしアルマンド氏の存在はデカイ。「重鎮」と呼ぶには、あまりにも軽率か。オ・グローボ紙の特集では、彼が一つ一つのW杯を取材して評した言葉が羅列されていて、興味深い。

1950-魅惑するサッカー、そして悲劇の結末
1954-魅惑するサッカー、そしてドラマチックな結末(注:ハンガリー代表のこと)
1958-解放、そして栄光の結末
1962-予期せぬ事態、そしてガヒンシャ。ペレが“降りた”ガヒンシャ
1966-“芸術サッカー”への暴挙
1970-スペタクルの復活、58年の奇跡が、70年に再現した
1974-オランダの革命を阻んだベッケンバウアー
1978-政治的な茶番劇、私の記憶から消し去りたい
1982-1950と同じ、苦い味
1986-一人の男のワールドカップ、マラドーナ
1990-史上最悪のW杯、サッカーの葬式
1994-サッカーが"つまらなさ”を追求すれば、そのとおり、つまらなくなれる
1998-またもや、平凡なワールドカップ
2002-ブラジルがまだマシな方だった、だから優勝できた
2006-個人サッカー神話の内部崩壊

とまあ、上手いこと仰るものである。56年間以上、サッカー界を見続けてきたパースペクティブは素晴らしいものがある。

そんなアルマンド氏の系譜jを継ぐ、かつての“白いペレ”、トスタン氏。アルマンド氏の80年を祝う今週、書いたコラムの内容は素晴らしい。

“ドイツW杯を戦ったセレソン選手たちに覇気がなかった、と酷評される。だが、彼等だって懸命に戦ったと思う、ただ、様々な要因が影響して、悪いパフォーマンスに終わった。まず、敗北したとき、対戦チームにはジダン、チュラン、ビエラ、マケレレやアンリといった超一流の選手たちがいた。

フランス戦のときのように、圧倒的に相手にゲームを支配されると、大概の選手は覇気をなくし、何をすればいいか、分からなくなるもの。98年W杯の決勝戦、闘将ドゥンガがいたときも同じ現象が起きた。

逆に、チームがまとまっていて、クラッキが本来のポジションでプレーできれば、必ず高い技能が発揮される。今回のW杯、残念ながら、カカとロナウジーニョは本来のポジションで使われなかったため、何もできなかった。

この言い分に対し、一部の人々は“でも、70年W杯では私と、ジェルソンとピアッツァの3人は、それぞれ違うポジションにコンバートされたのに、それでも良いプレーができた”と反論する。でも、それは少し違う。我々3人の場合、別のポジションでやらなければ、スタメンでは使われることはなかった。だって、我々の本来のポジションには、それぞれ、ペレ、ジェルソンとクロドアウドが不動のレギュラーだったから。とくに、ペレとジェルソンは、クラブで活躍しているのと同じポジションでプレーした。自分個人に関しては、所属していたクルゼイロでのプレーよりは低いパフォーマンスだったと思う。”

たしかに、トスタンの言うとおり、フランス戦の内容はまさに「ゲームで圧倒されて、我を失った選手たち」といった状況だった。よく言い当てている。トスタンは選手たちをかばっているようだが、逆に、戦術の弱さ、選手達の劣勢時に対する対応の未熟さを暴露しまったのではないか。

さらに、こうした「クラッキが一番慣れたポジションでプレーさせてやる」という考えは、当然のごとく納得できるが、今年から問題になるであろう、ドゥンガによるロナウジーニョの起用方法への指摘も含まれている。

つまりあれか、左サイドも、高めの位置でずっと張っている。タイトにマークされている日にゃあ、10分間とか余裕で、まったくゲームに加わらない。ボールが来たら来たで、いったんトラップして、流れを殺し、いちいち、手前のFWと一番向うのウィング的役割の選手が大袈裟に走り込むのを待って、ようやく仕掛けを開始。それも、左脚がまったく使えないから、フェイクを入れても、常にボールは右脚。そろそろ相手ディフェンダーも対策がわかってきたころ。いったん、ボールを失うと、まったく、戻らず守備は放棄。たまに、真ん中でプレーするけど、体を張らない、スピードがない、天才的な何かをしないときは、つまらない選手だ。

これがトスタンのいう「クラッキの本来のポジション」だ。

ブラジルの一部の批評家は「パヘイラはドイツでロナウジーニョに守備をやらそうとして失敗した。クラッキに守備をやらすなんて…」と言う。でも、ロナウジーニョはガーナ戦の後半から、守備を免除されたFWにコンバートされたが、結果、何もしなかった。フランス戦でも同様。彼のもらった称号は、「ゴールできないセレソンの10番」。

ロナウジーニョに守備を要求して何が悪い。チームプレーのできない彼をベンチに座らせて何が悪い。ドゥンガも同じように考えているだろう。

ロナウジーニョのために、これからの1年、2年、くだらない起用法について人々が論争を繰り広げるのかと考えるだけで、げんなりする。ロナウジーニョが懸命に守備をし、接触を恐れず身を呈してプレーしてくれば、なにも言わない。一度だけあった。2005年コンフェデ杯の決勝アルゼンチン戦。あのときの結果は周知のとおり。あれが、パヘイラ代表チームのベストゲームだったかも。

でも、いまのようにプレーに謙虚さのない彼なんか、いらない。ドゥンガがセレソンで本来のポジションを与えているのは、いまのところ、カカとホビーニョの二人だけ。

「個人サッカー神話の内部崩壊」とは、アルマンド氏もこれまた言い当てている。

投稿者 fhasebe : 19:20 | コメント (17) | トラックバック

2007年01月07日

2008-北京への道のり

北京五輪でブラジル代表見たいっすか?

今日から、その北京へ向けた戦いがはじまります。場所は、バラグァイ。

U20南米選手権、今年カナダ開催の「FIFAU-20ワールドカップ」(旧ワールドユース)への参加権4枠と、2008年北京五輪への参加権を同時に賭けた、たった2枠の壮絶な戦い。

これまでアンダーエイジはあまり注目しなかったけど、今年はしっかりと、注目してみます。とはいえ、日本では放映されません。

sdmr07logo.gif

総勢10ヶ国が競い合うこの大会。前回、2005年U20オランダ大会はブラジルとアルゼンチン(準決勝で死闘を演じ、早熟メッシとアグエロ率いるアルヘンティ~ナが勝利&優勝)。

ただし、前回アテネ五輪予選はアルゼンチンとパラグァイが当確。ブラジルが脱落。ここが怖いのよ。それも、アテネ五輪の決勝はアルゼンチン×パラグァイだったから、この南米予選のレベルの高さがわかるってもんでさあ。

2007年版、ブラジルU20の面々は次のCBFサイトのリンクで(pdf):

http://www2.uol.com.br/cbf/pdf/dels20sa.pdf

だれか知ってる人います~?あ、レアルのマルセロ君はドタキャン。

一応、皆さんが観たことあるのは、アレシャンドレ・パットとルイス・アドリアーノのインテルFWコンビでしょ。あと、ボランチのルーカスと左SBカルリーニョスは、一応ドゥンガにA代表招集された。CBのチアーゴ・エレーノはクルゼイロの試合に出ていたような。

そんなことで、よく分かりません。監督は、05年U17大会準優勝のネウソン・ホドリゲス氏が昨年半ばから就任。ちなみに、あのU17大会のタレント集団はいるのかと思いきや、全然いない。愕然。

唯一いるのが、中盤のホベルト(現アトレチコ・パラナエンセ)。キーパーのフェリッペ(サントス)も招集されていたが、最終チームにはいない。

U17の主力選手で不在は、アンデルソン(ポルト)、マルセロ(レアル)、セウシーニョ(ロコモティフ)、ハモン(CSKA)、デニウソン(アーセナル)、ヘナト・アウグスト(フラメンゴ)、レイリエウトン(ゴイアス?)。ご覧の通り、みなさん忙しくてU20代表どころじゃなさそう。

昨年のU18仙台カップ出場者は、ホベルトとパットの二人だけ。あとは、どこいった?

おかしいのが、2008年の北京五輪はU23代表でいけるから、本来の五輪予選はU22でいいはずなんだけど。どうやら、前エントリーのコメントはあっしの早とちりで、ブラジルとアルゼンチンサッカー連盟が共同で、本大会を五輪予選兼用にゴリ押ししたらしい。ペルー、コロンビアやエクアドルなどが猛反発したらしいけど。

言い分は、五輪予選はFIFA公式大会でないから、海外クラブに所属するU22以下の選手を呼べない、とのことらしい。つまり、五輪予選では、フルメンバーが絶対に結成できないブラジルとアルゼンチンは圧倒的に不利と訴えた。だからU20レベルでなら、まだ、なんとか許せる範囲、ということらしい。一理はある。

代表スーパーバイザーのアメリコ・ファリア氏は公式には「Conmebolの大会ルールの決め方には、まだ不満が残る」と言っているらしいが、それでも、リスクは軽減できたはず。オリンピック協会は五輪予選にあたって、各国協会に金銭的な援助をしないらしく、これも大会兼用の説得材料となったそうだ。

とはいえ、上に羅列したヨーロッパに行ってしまったり、トップチームで主力級になってしまった選手たちはみな、88年生まれ。つまり、今年19歳だけど、もうこのU20 南米選手権には出場しない。結局、U20でもブラジルとアルゼンチンはフル代表なんて組めないじゃん!A代表ですら、ヨーロッパで試合しないかぎり、もはやアウト。

この矛盾こそ、アメリコ・ファリア氏が悩んでいる原因。クラブと代表チームの軋轢。ほんと、頭がおかしくなる。

ちなみに、その一つ上の世代。08年にU23世代となる85年、86年生まれまで(つまり五輪予選を戦うべきはずのメンバー=05年オランダU20メンバー)には、ジエゴ・タルデーリ(いまどこ?)、ハファエウ・ソービス(ベティス)、フェルナンジーニョ(シャフタール?)、アロウカ(フルミネンセ)、フィリッペ(デポル)、ハフィーニャ(ドイツ?)、グラッジストーン、エジカルロス(サンパウロFC)、レオナルド(CB、どこだっけ?)、ヘナン(GK、インテル)、ジエゴ(GK、フルミネンセ?)とか、凄い数。ちなみに、ブレーメンのジエゴも85年生まれ。ほか、ご存じであれば、ご一報ください。

さらに、五輪に当確した場合、これにオーバーエイジ枠が加わるんですよね。

最年少の89年生まれのパット君から、最年長の85年生まれのブレーメンの10番ジエーゴまで。5世代間でものすごい数のクラッキの卵が入り乱れ、五輪参加を夢見ている。これが現状なんですね。前にもまして、18歳以降の成長ぶり加速している気がする。

あ、ちなみに、これと平行して、今週から、コパ・サンパウロU21全国杯が開催中。全国88チームが一同にプロへの登竜門に参加。プロになるため、プロで居続けるための、ものすごい淘汰。


というわけで、今回、この重要な大会に参加する選手たちは、CBFのリストでも87年生まれの選手が主力。あっしが知る限られた情報では、ボランチのルーカス選手(グレミオ)はすでにA代表級の優れ者ということだけ。あっしんところのパット君はまだ期待しないで。

初戦は今日、チリ戦。予想スタメン4-4-2。

GK:Muriel (1、インテルナシオナル),
右SB:Amaral (2、パウメイラス), CB:Eliezio (15、クルゼイロ), CB:Thiago Heleno (4、チアゴ・エレーノ) e左SB Carlinhos (6、サントス);
ボランチ Roberto (5、アトレチコ・パラナエンセ), ボランチ Lucas (8、グレミオ) ou Fernando (17、ヴィラ・ノーヴァ)
MF: Leandro Lima (7、サン・カエターノ) e Willian (10、コリンチャンス)
FW: Fabiano Oliveira (9、フラメンゴ) e Edgar (19、サンパウロFC).

とりあえず、ここのリンクに注目、ゴールシーンは観れそう:
http://www.esporteinterativo.com.br/videos/index.asp?Id_Campeonato=7

大会は1月7日から1月28日まで、スケジュールは以下のリンクで:
http://www.gazetaesportiva.net/sulamericano_sub20/index.php

お父さんは応援してるぞ、頑張れ~!

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投稿者 fhasebe : 13:06 | コメント (66) | トラックバック

2007年01月02日

クラッキ祭典

明けましておめでとうございます!

まずは、今年の第1弾「クラッキたちの祭典」

年末はブラジルの選手たちも帰省します。

そんなとき、彼等が偉いのは、昔からのサポーターのためにスタジアムを借りてチャリティー・マッチをすることです。

入場料は食料1キロ、たったそれだけで、クラッキたちの祭典を拝めるのです。有名なのは、リオはジーコのチャリティー・マッチ(「チャマ」に略します、すんません)、サンパウロはホビーニョのチャマ。他にもレオナルド&ライーのOBコンビのチャマなどもあります。食料は児童施設に送られます。

peixeさんのご希望に応えて、今年のホビーニョのチャマの映像がYoutube に載りましたので、チェックしてみましょう。40歳のロマーリオが15歳の天才少年にアシストしてます。たまらん、たまらん…

チャマ・データ:

DATE:25/12/2006
TIME DE ROBINHO 4 x 5 TIME DE CARLOS ALBERTO
Local: Vila Belmiro, Santos (SP)
Árbitro: Oscar Roberto Godoi

Gols: Marcelinho Carioca (CA), Diego (R), Robinho (R), Romário (CA), Deivid (R), Carlos Alberto (CA) e Robinho (R) no primeiro tempo. Caio (CA) e Neimar (CA) no segundo tempo.

TIME DE ROBINHO
Titulares: Diego Cavalieri; Leonardo Moura, André Luís e Preto; Fabinho, Elano, Diego, Denílson e Falcão; Deivid e Robinho.

TIME DE CARLOS ALBERTO
Titulares: Sérgio; Gabriel, Amaral, Rodolfo e Jorginho Paulista; Élder Granja, Marcelinho Carioca, Djalminha e Carlos Alberto; Romário e Vagner Love.


こちら、ありがたきYoutubeポスト:

じゃあ、あっしの解説で(窓を二つ開いた方がいいかも)、

1-まずは、カルロス・アウベルト・チーム(白シャツ、CAT)の先制点から。カルロス・アウベルト、そうフルミネンセ出身、FCポルトで来日し、昨季までコリンチャンス所属の「ヒール派」」クラッキです。今季はまだチームが決まりませんが、そんなことおかまいなし。さすがヒール役、余裕でチャマ。
いざ、プレー。エリア手前、最年長クラッキ、ロマーリオが1フェイクでシュートせず、アウトへ開いて、そこに、なんと…「天使の足」こと、マルセリーニョ・カリオーカアア!!シュート&ゴール!パウメイラスの新星キーパー、ジエゴ・カバリエリ、ボールに届かず。あ、ちなみに、エリナ内でスルーしたのがヴァギネル・ラブ。

2-ホビーニョ・チーム(青チーム、RT、ここらへんも略させてください)の反撃、またしてもエリア手前(バイタル・エリアとも言うらしい)、ホビーニョから旧友ジエゴへ、ジエゴ右脚一閃、ゴール!!サントスのホーム・スタジアムの17,000人観衆も大喜び!ちなみに、逆サイドで張っていた白人プレーヤーは、おそらくフットサルのファウカン。

3-次はCAT チーム、あっし的には「夢のまた夢」、レフティのジャウミーニョが、ロマーリオへ供給。ローマリオ、トラップ&シュート!!ゴール!!ジャウミーニャ、相変わらず、立ったままプレー。

4-RTチーム、ジエゴがボールをキャリー、ホビーニョへラスト・パス。ホビーニョ、2フェイク&シュート。ブロックされるものの、こぼれ球をきっちり沈めた。ホビーニョ、シュートの威力を上げないとね。

5-またしもて、RTチーム、右サイドからのセンタリングを合わせたのがデイヴィジ、サントス・サポ、涙ちょちょぎれ!祝福のダンスが合ってない?それにしても、センタリングを上げたのはもしや?

6-そう、この人、曲芸師デニウソン!逆サイドにいながら、曲芸の連発、そしてヒールパス。

7-「ティッキショウ!俺だって」とばかりに、ジエーゴ得意の「技」(なんていったけ、これ?)

8-ドラッドヘアのカルロス・アウベルト、エリア手前右から、右脚でドリブル&左であざかやなシュート&ゴール!技術あるな~

9-キーパー越えを狙ったのは?ホビーニョかな、わかりません

10-今度は間違いなくホビーニョ。エリア手前から、のらりくらりと超絶ドリブル。「左にいくとみせかけて右」、「右とみせかけて左」もう、なんぼフェイクいれたんか分かりまへん。で、結局、ゴールまで。この緩急の付け方こそ、ブラジリアン・ドリブラーの象徴。素晴らしい、ブラボー!!

11-そして、いよいよチャマ一番の見せ場、ホビーニョ&デニウソンの競演。解説はもはや不要。

12-CATチーム、なんかやけにヒョロヒョロした選手が落として、と思いきや(あっし一押しのジョーだった)ロマーリオからカイオ(誰?)、ゴール!

13ーまたしても魅せるホビーニョ、あいにくオフサイド

14-カルロス・アウベルトがジエゴ相手に「シクレッチ(ガム)」披露(日本で「エラシコ」)。ようやるわ。

15-誰だよPKハズしたのは?後半は芸能人とかが乱入したらしいから。

16-そして「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の瞬間、ロマーリオがエリアでかわしまくり、右のアウトへ、サントス・ユースの超有望株、まだ14歳のネイマール君が1フェイク、脚を持ちかえてシュート、ゴール!!すげえぜ、世界が注目する中学生!

ああ、このリンクもいい:http://www.youtube.com/watch?v=P7uA_yVAxb4&mode=related&search=

しかし、まあ、なんと豪華なサッカー遊技でしょうか。彼等のすごいのは、年齢に関係なく、見せ所、客を喜ばせることを知り尽くしていること。もちろん才能あるゆえの芸当ですが、プロとしての在り方を見せてくれた。それも、こっちは食料1キロ、米や大豆たった1キロ持っていけばいいんだから。カネの無いブラジル人のために、ヨーロッパでなら何万円とするだろう入場料なのに。

方や、自らのプレーでなんの見せ場も作れない、社会へ何も還元できないプロ・サッカー選手が蔓延している今のサッカー界。プロサッカー選手だけってことで、ずいぶん威張ってる奴いるもんな。

「ブラジル人選手が上手いのは、貧しい環境から抜け出してくるから」と安直に納得したい人たちへ…「心の豊かさ」で言えば、どっちの方が、豊かですか?帰省して、昔のサポーターに還元するブラジル人プレーヤーたち、それともハワイでオフを楽しむ日本のプロスポーツ選手?

「豊か」でない方が悪い、とはもちろん言いません、みんな休む権利がありますから。ただ、「貧しさ」を知ったようなフリして語ってほしくない。「貧しさ」には色んな角度がりますから、ときには醜く、でも、ときには美しく輝くこともある。

ブラジル人選手のサッカーに対する愛情は半端じゃない。彼らが凄いのは、ただ単に、凄いから。で、いけませんか?

このチャリティー・マッチに参加して、人々のために無料で芸術を披露してくれたプレーヤーたちは称賛されるべき。超一流だからこそ、出来るのかもね。

しかし、すごいわ。今年はまず、これで元気に発動!

投稿者 fhasebe : 13:48 | コメント (10) | トラックバック