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2006年10月31日
スイス戦メンバー
11月15日スイス戦メンバー発表。
とうとうブレーメンのジエゴが復帰。
ホビーニョ、エラーノ、ジエゴ、それにアレックス。
世界は4年遅れで02年ブラジル・サッカーを席巻したサントスの再現を見る。
peixeさん良かったね~
今年最後の招集リスト:
Goleiros
Julio César (Inter de Milão)
Helton (Porto)
Zagueiros
Alex (PSV-Eindhoven)
Juan (Bayer Leverkusen)
Lúcio (Bayern de Munique)
Luisão (Benfica)
Laterais
Adriano (Sevilla)
Carlinhos (Santos)
Daniel Alves (Sevilla)
Maicon (Inter de Milão)
Volantes
Dudu Cearense (CSKA)
Edmílson (Barcelona)
Fernando (Bordeaux)
Gilberto Silva (Arsenal)
Meias
Diego (Werder Bremen)
Elano (Shakthar Donetsk)
Kaká (Milan)
Ronaldinho (Barcelona)
Atacantes
Daniel Carvalho (CSKA)
Rafael Sobis (Betis)
Ricardo Oliveira (Milan)
Robinho (Real Madrid)
ついでに、ドゥンガ・セレソンでは初招集のGKジュリオ・セーザル、左SBカルリーニョス(これまたサントス)。
ボランチにも、ジュヴェントゥージ出身のフェルナンド。これはきっと、ボルドーの監督を務めるヒカルド・ゴメスの推薦。
フォワードには「孤独のストライカー」ヒカルド・オリベイラも復帰。
記者会見でドゥンガは今回の招集の背景を説明し、他の選手にも言及した。まず、国内選手のマルセロ(フルミネンセ)、ルーカス(グレミオ)などの招集を行わなかったのは、いまブラジル選手権が佳境にあり、日程の空きとはいえ、選手をスイスまで連れて行くのは、クラブ側に悪い、とのこと。フルミネンセは降格の危機、グレミオは優勝争いをしている。
一方、サントスの左SBのカルリーニョスはまだチームでレギュラーではないから、連れて行っても大丈夫とのこと。なぜ、レギュラーでもない選手を?ドゥンガによれば、アンダーエイジ代表の経験があり、将来性のある選手らしい(peixeさん、できればレクチャーお願いします)。
「ジエゴは呼ばれるにふさわしい活躍をしている」。ジエゴの最後の招集は2005年2月だったそうだ。それでも彼はまだ、なんと21歳!そろそろブラジル・サッカーの未来を背負うときが来たのかも。

ブンデスを観ている人は、コイツの凄さを知っている。
ブレーメンからはナウドも呼ばれるかと思ったけど、ルシオ。怪我からの復帰は間に合うのだろうか。まあ、ルシオはもう何も証明する必要がないから、いまは無理しないでほしい。
ドゥンガは不調のロナウド、アドリアーノにもメッセージを送った「まず、コンディションを万全な状態にすること。自分のクラブで活躍すること。つまり、自分を好きになること、大切にすること。マスコミに騒がれるような話題は提供しないよう自粛すること」。この前、アドリアーノが女に囲まれて、タバコ吸っていた写真がメディアで出回ったけな。ドゥンガ、お世話好き。
でも、そういう意味では、ドゥンガの唯一の矛盾はロナウジーニョの招集。はっきりいって、いまのロナウジーニョには2年前、世界を喜びで満たしたころの面影はない。あれは、まだ、世界中のマスコミから祭り上げられる前のこと。
いまでは、逆に、マスコミがヤンヤ盛り上げるけど、当の本人はまったく泣かず飛ばす。「笛ふけど踊らず」。ブラジル代表が試合するたびに、「やれロナウジーニョは凄い」、「やっぱり、この選手がいると…ナンタラ、カンタラ」。ほんと、もう、いい加減にしてほしい。
この前のエクアドル戦も、後半に入ってきたロナウジーニョが一つアシストしただけで、まるでもう、試合はロナウジーニョが決めた、みたいな絶賛ぶり。なんなんだよ、いったい。いつからブラジル・サッカーはこんな上っ面の評価で語れるようになってしまった?セレソンを観る度に洗脳されてたんじゃ、たまったもんじゃない。
その一方で、真のセレソン・メンバーが徐々に定着している。センターバックはそのまま、前セレソンから引き継ぐとして、まずは、ボランチの2人、ドゥドゥ・セアレンセとジウベルト・シウバ。センターMFのエラーノ、攻撃的MFのカカ、そしてポンタ・ジ・ランサのホビーニョ。彼等はスイス戦でもスタメンだろう。
とくに、いま凄いのがホビーニョ。ここレアルの数試合&エクアドル戦を見ていて、これだけファンタスティックな選手は他にいない。エクアドル戦前半での数々のアドリブはまるでサンバかラップ。他の選手がついていけない。もの凄くブラジルっぽい。クラシックな「クラッキ・ブラジレイロ」。やっと、ヨーロッパでもブラジルらしさを発揮できるうようになってきた。
ホビーニョはパスミスも多く、フィジカルもすぐ吹っ飛ばされる。それにシュート力もまだあまりない、けど彼のプレーを堪能するだけで、あっしは幸せになれる。昔の、ガヒンシャやペレたちがそこにいるような、錯覚を起こしてくれる。(たぶんね、実際、生で観たわけではありませんが)

ホビーニョがモダンなのは、ピッチのどこでもプレーできること。守備の貢献度が高いこと。レアル内でもターンオーバー率はかなり高いと思う。シーズン開幕は“しゃくれアゴ”監督にベンチに置かれたけど、やっぱ、ホビーニョは本物。ホビーニョの華麗さに、さしものイタリア人も感服したと思いたい。まあ、先のことは誰もわからないけど。ホビーニョがどこでプレーしようとも、あっしは応援するだけ。
このエントリーだけを読んだ人は、あっしがロナウジーニョを嫌って、ホビーニョとジエゴを贔屓していると考えるでしょうが。このブログの昔のエントリーを読めば、ホビーニョ&ジエゴを酷評、ロナウジーニョを絶賛した次期もありました。まあ、何事もそんなモンすよ、良いときもあれば、悪いときもある。ただ、調子の良くない選手を何事もなかったかのように絶賛することはできません。
先日、peixeさんと話していた水晶玉。当たりました、とうとう再現間近ですよ。ホビーニョとジエゴが同じピッチに立つ瞬間が。

また、やっぞ~!!
投稿者 fhasebe : 08:07 | コメント (16) | トラックバック
2006年10月20日
カルヴァーリョREMIX
いやあ、ダニエウ・カルヴァーリョのどシュートはたまらん。
CSKAモスクワ1-0アーセナル
レーマン粉砕

この調子で、セレソンの7番をもぎとってくれ、な
投稿者 fhasebe : 00:29 | コメント (15) | トラックバック
2006年10月12日
ブラジル2×1エクアドル
ブラジル2×1エクアドル
Local: Estádio Rasunda, em Estocolmo (Suécia)
Data: 10 de outubro de 2006, terça-feira
Gols: EQUADOR:Borja 22min, BRASIL: Fred 44 mi. Kaká aos 73 min.
いやあ、激しい試合だった…らしいヨ。
不覚にも、試合の録画を間違えちゃって。観れてません。もう、ヤダア
とりあえず、スタッツ。ロナウジーニョ頑張ったんだって、それは良かった。
BRASIL: Gomes; Maicon (Daniel Alves), Lucio, Juan e Adriano; Gilberto Silva, Dudu Cearense ( Ronaldinho Gaúcho ), Elano (Mineiro) e Kaká; Robinho e Fred (Rafael Sobis)
Técnico: Dunga
EQUADOR: Mora; De la Cruz, Espinoza, Hurtado e Ambrossi; Castillo, Tenório (Montaño), Valencia e Mendez (Urrutia); Borja (Zura) e Caicedo (Saitama)
Técnico: Luiz Fernando Suárez
以上。
再放送のメドはないようです。トホホ
投稿者 fhasebe : 18:44 | コメント (6) | トラックバック
2006年10月09日
セレソン練習試合
はい、セレソンまた勝ちました。
お相手はクウェート代表、いえいえ、クウェート・オール・スターズというクラブ編成らしき、チームでした。
もの凄い金をかけた練習試合のようでした。しかしまあ、こんな試合を組んでていいのかな…
COMBINADO DO KUWAIT 0 X 4 BRASIL
Local: Estádio do Kuwait S.C., na Cidade do Kuwait (KUA)
Data: 7 de outubro de 2006, sábado
Gols : Rafael Sobis, 17min, Robinho, 35 min, Daniel Carvalho, 53min, Kaká, 77 min
この試合は観ていませんが(日本国内ではスカパーのブラジル・チャンネル加入者は観れた)。ゴールシーンならYouTubeでさっそく確認できます。サンクス、YouTube。
http://www.youtube.com/watch?v=dqgFHllI4Xs
スタメンと交代選手:
Helton
Maicon
(Daniel Alves)
Luisão
Alex
Marcelo
(Adriano)
Dudu Cearense
(Lucas)
Mineiro
(Gilberto Silva)
Elano
(Daniel Carvalho)
Ronaldinho
(Kaká)
Robinho
(Fred)
Rafael Sóbis
(Vágner Love)
ロナウジーニョが10番でキャプテン。カカがベンチスタート。フォワードはホビーニョとハファエウ・ソビスの初コンビ。
中盤の真ん中はエラーノとドゥドゥ・セアレンセ。さらにミネイロがジウベルト・シウバの代わりにボランチ。
最終ラインもいよいよ一新。マイコン、ルイゾン、アレックス、マルセロの4人。
それで、現在のドゥンガの公約「呼んだ選手はできるだけ使う」どおり。センターバックとキーパー以外は全員使った。
まあ相手が相手だから、セレソンも試合を圧倒的に支配したそうです。ハファエウ・ソビスがセレソン初ゴール。ホビーニョが自由にプレーしてる感じ。そして3点目は、インテル・ファンには感動モノ。ソビスのトンデモないワイドなヒールパスから、ダニエウ・カルヴァーリョの地を這うスーパーミドル。
ソビスとホビーニョという軽い2トップを観てみたかったな。互いにスペースを開けたり、ドリブルでつっかけたり、後方からの跳び出しを演出できる2人だから。それに、ソビスはくまなく守備ができる、前線でのチェイサー。

「ソビス、来てる、来てる」
試合は楽勝でよかったじゃん、と思うでしょうが、そこは単純にいかないようでして、この試合、問題となったのがロナウジーニョのまたしても乏しいパフォーマンス。あっしは観てないから、何とも言えないが、どこのメディアの評価でも、最低得点をもらってた。
なんと、カカをベンチに退けて、ロナウジーニョをスタメンで使った監督ドゥンガまで批判の矢に立たされる事態。ロナウジーニョの「リバウド現象」は、これから、どうなっていく?
もうひとつの不満要素は、やはり対戦相手のレベルが低すぎること。「これじゃあ、チームはどこまで強いのか、わからない。強豪国とやるべきた」。アルゼンチンは差し置いて、これまでノルウェー、ウェールズと試合し、3勝1分0敗。
まあ、これらの事情は、次のエクアドル戦への伏線となる。エクアドルは06年W杯ベスト16チームですから、格下とはいえないし、W杯でみせたあの華麗なパス回しは記憶に久しい。きっと、いい勝負なるはず。
エクアドル戦はこれまたケーブル・チャンネルのフジ739で火曜日10日深夜03:50から。今度はあっしも観れます。
最大の焦点はロナウジーニョの起用。
投稿者 fhasebe : 11:50 | コメント (13) | トラックバック
2006年10月04日
ポンタ・ジ・ランサ考察
というわけで、前回のエントリーで、パヘイラ氏が記した著書を参考にして、ブラジル・サッカー特有の役割・ポジショニング「ポンタ・ジ・ランサ」の誕生話について書いてみた。
かれこれ60年、50年前の出来事だったんですね。いまでは、ツートップのセカンド・ファワードとして思われがちだが、ポンタ・ジ・ランサと呼ばれるには、ずば抜けたスキルが必要。
もちろん、ブラジルだけがポンタ・ジ・ランサを輩出したわけでもないが、やはり、中盤もできてFWもこなせる一人二役の選手は、いつの時代の世界を見渡してもそうめったにいない。
ブラジル・サッカーでいう中盤から前の役割をもう一度整理してみれば:
・アルマドール(ゲームの組み立て役、オーガナイザー):ジート、ジェルソン、アデミール・ダ・ギア、ファウカン、マジーニョ。今では、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ、ヒカルジーニョ。
・メイア・ジ・リガソン(攻撃の仕掛け役、供給役、アタッキングMF):ジジーニョ、ジジ、ジルセウ・ロペス、ヒベリーノ、ソクラテス、ライー。今ではフェリッペ、カカ、ジエゴ、エラーノ。
・ポンタ・ジ・ランサ(中盤から最前列まで突破力、得点能力高し):ペレ、トスタン、ジャイルジーニョ、ジーコ。いまはヒバウド、ロナウジーニョ、ホビーニョ、アンデルソン。
・ウィング(ポンタ、左右いずれか):ガヒンシャ、ザガロ、パウロ・セーザル・カジュー、ゼ・セルジオ、エーデル、ミューレル。いまはデニウソン、サービオ、ダニエウ・カルバーリョ。
・センターフォワード(セントロ・アヴァンチ):ヴァヴァ、アマリウド、ホベルト・ジナミッチ、セルジーニョ、ヘイナウド、カレッカ。いまはロマーリオ、ロナウド、アドリアーノ、フレッジ、ヴァギネル・ラヴ、ニウマール。
とまあ、勝手ながら、それぞれの役割に該当するのではないかと思う選手までをも列挙し、整理してみた。これを見て、そうでないと感じたり、他にも、それぞれの役割に典型的な選手がいれば、どうぞご自由に御意見ください。
中盤での守備が重要になるにつれ、ボランチの数も増え、特異な能力を持つクラッキたちも二つの役割をこなすようになった。さらに、ブラジルを出て、ヨーロッパに行くようになって、ますますシステマティックな戦術に順応しなければならなくなった。
たとえば、ロナウジーニョはバルサでは、スリートップの左ウィングのような位置にいるが、プレーの内容はサイド攻撃をするのではなく、中に切り込んでエリア付近でFWにパスを供給する。キャリア前半のロナウジーニョは、これに加え、決定力もあったから彼の自然な役割はポンタ・ジ・ランサだと思う。で、ゲームの流れによって、メイア・ジ・リガソンをやるのだが、これが案外、上手くいかない。06年W杯では、さらに守備にも戻るアルマドール役をやらされたが、もちろん上手くいくはずもなかった。
ロナウジーニョの失敗を象徴しているのが、W杯でノーゴールだったこと。セレソンの10番が得点を挙げなかった大会なんて、はたして、あっただろうか。ロナウジーニョでひっかかるのは「アシストするほうがゴールするよりも嬉しい」といった発言だが、それは、よく考えてみれば、彼の特徴に合ってないのではなかろうか。彼はもっと強引に自らゴールを狙えばどうか。少なくとも、セレソンではまた称賛されると思う。リバウドはそうやって批判の矢に晒されながら、最後は栄光をつかんだ。
最前線でボールを受けたのに、あえて止まる。そこから、いちいち仕掛ける、ドリブルしようとする。バルセロナではその間、みんな動いてフォローしくれるからいいけど。これまでのロナウジーニョの最も華麗なプレーを思い出せば、彼がボールを持って、ある程度の距離、ボールを素早く運びながら突破していくものが多い。02年W杯、イングランド戦でのリバウドへのアシスト。05年のレアル戦での2ゴール。「瞬発力で抜くのが、自分の特徴」と自ら語っているが、いまとなっては、相手に完全に研究しつくされ、ベストな形を作らせてもらえない。
一方、ミランでのカカは典型的なメイア・ジ・リガソン。イタリアで言うトレ・クァルティスタ(でいいんだっけ?)。カカの最大の特徴が中盤から前線へパスを供給し、ときには、エリア内に飛び出してフィニッシュするという、攻撃面での絶対的な支配力。
そんなミランでのカカへの批判は、どうやら、ボールを持ちすぎることらしい。セレソンでは非常にパス効率の良い彼のスタイルも、イタリアの堅実なサッカーでは「持ちすぎ」と、いみ嫌われるのだろうか。それで、ちょうど最近、アンチェロッティ監督にフォワードの位置に上げられたが、これには本人も不満を顕わにしたそうだ「僕はフォワードではない」。彼はポンタ・ジ・ランサでもない。れっきとしたメイア・ジ・リガソン。この微妙な差が選手のパフォーマンスに影響するようだ。
それと同時に、レアルでは10番を背負い、中盤のサイドアタッカーのような役割を遣わされるホビーニョ。ホビーニョも典型的なポンタ・ジ・ランサ。前線にからみ、左右のサイドでもプレーでき、中盤に戻ってボールのキープを手伝い、そして、いざスキを見つけるとエリアに侵入してゴールを決める。ウィングのいない今の時代で、非常にモダンなポンタ・ジ・ランサになれる可能性があるのに。
でも、カペロ監督の構想から徐々に外されていくホビーニョ。彼がレアルでこなすべきポジションは、たんなるサイド攻撃の仕掛け役でなく、ラウールまたはカッサーノのいるセカンド・トップ的な位置だと思う。ホビーニョがチームで盛り返すには、もっとアグレッシブに、より多くのゴールをあげること、それが肝心だ。
さらにホビーニョの旧友、ブレーメンのジエゴに関しては、非常に運動量の多いメイア・ジ・リガソン。実際、ブレーメンでは自陣にまで戻って、攻撃の組み立て役、アルマドールの役までをも担おうとしている。問題は、ブレーメンのタテへ、タテへと行こうとするプレースタイル。ブラジルリアン好きからしてみると、緩急のない、つまらないゲームだ。このチームでジエゴがどこまでやっていけるのか、不安な気がするけど、もし、彼がチーム全体のスタイルを変えることができれば、また一歩、セレソンに近づくことになるだろう。
そしていま、ガツーンと出現したのが、そのジエゴがポルトで着ていた10番の後釜、アンデルソン君だ。ロナウジーニョと同じくグレミオ出身だから、知名度が上がれば「ロナウジーニョ2世」ともてはやされるだろう。いま、アンデルソン君はまだ19才だから、どう成長するのか分らないが、テレビの画面で見る限り、前述のクラッキたちよりも肉体的な爆発力がありそう。背はあまり高くないけど、ヨーロッパで2,3年もすれば体も飛躍的に強化されるはずで、いずれ、ペレやジャイルジーニョのような選手になるかも。
エラーノはアルマドールもメイア・リ・リガソンもこなせるマルチタイプな感じ。この手の選手は意外と最近のセレソンでは重宝されない。06年W杯でも、ジュニーニョ・ペルナンブカーノやヒカルジーニョは常にベンチ・スタート要員だった。セレソンもブラジル国内のクラブも攻撃と守備の選手にきれいに分離される。エラーノの属するシャフタールでのポジションをまだ確認していないが、アルマドール的な存在からゴールまで決める能力を発揮していれば、セレソンの中盤でも有力な存在になるだろう。
一方、ロシアにいるダニエウ・カルバーリョは面白い選手。左利きで、インテルでは左サイドハーフないし左ウィング的なポジションをこなしてきたが、キープ力がずば抜けていて、ランサメント(ロング・パス)が正確。ロングレンジのシュートから、言うまでもなくエリア内での決定力と、攻撃的な技術がほぼ全て備わっている。CSKAの試合では、メイア・ジ・リガソンとして、真ん中、ときには右サイドに張ってプレーしており「ゲームの読み」は抜群だ。
上でペレやジャイルジーニョに触れたついでに、70年のセレソンの話をすれば、あのチームこそ典型的なフォワードがいなかった。ペレ・トスタン・ジャイルジーニョの3人は所属するクラブでポンタ・ジ・ランサだった。ヒベリーノはメイア・ジ・リガソン、ジェルソンはアルマドール。全員が、それぞれのクラブで10番を付けていたため、「10番の5人いるチーム」と宿敵アルゼンチンのマスコミにまで絶賛された。つまり、典型的なFWが一人もいなくても、最強セレソンは作れるということ。そのコンセプトでいえば、82年のセレソンも似たようなものだった。あのときのFWのセルジーニョは、攻撃の中心選手とは決して言えなかった。
よりにもよって、前線に揃えた二人のフォワードがまったく機能しなかったのが06年W杯のセレソン。その原因は、戦術的な点ではなく、フィジカル的な要素だったらしいが。とにかく、FWの一人もいないセレソンというのも面白い。たしかに、フレッジやラヴ、そしていずれセレソンでも活躍するだろうニウマールなどは優れた得点ゲッターだ。でも、「10番を5人」揃えたチームも案外いけそう。というか、こうして改めて考えてみると、70年のセレソンはブラジルサッカー史上、画期的なチームだった。

「トスタン!ジェルソン!ペレ!」
66年イングランド大会の大失態を挽回しようと、セレソンも70年では思い切った戦術を導入してきた。そういう観点では、2006年の大失態から、何か新しいものが生まれればいいな、と思うのはサポーターの心境だ。Tempus fugit、ものごとはドンドン様変わりしていく、けれどブラジル・サッカーのよい長所だけは失ってほしくないものだ。