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2006年01月04日
ケルロンの出現
2005年は、一人のタレント、ひとつのスペタクルなプレーの出現でもあった。
クルゼイロに属する17歳のケルロンが“発明”した「アシカのドリブル」。サッカー史に残る新しいプレーの誕生だ。
プレー自体はいたって簡単、ボールを頭にのっけて、ポンポンとリフティングをしながらドリブルして突進していく。これを、ケルロンがやると相手ディンフェダーはまったく対応できない。面白いように2,3人をスイスイと抜いていく。
このプレーは数年前、自宅で練習しているときに、たまたま頭でリフティングしているところを父親に「そのままで、相手を抜いていけば?」とアドバイスされて、改良に取り組んだという。
父子の予定では、プロになるまでは、この技を秘密にしておくつもりだったらしい(なんか、楽しそうじゃない)。だが、ケルロンは我慢できず、ユース時代に所属していたイパチンガというクラブで試合中にやってみた。すると面白いようにドリブルが決まった。センターサークルから“アシカのドリブル”だけで相手陣に侵入し、ゴールを決めたこともあったという。
次は05年4月に行われたU17南米選手権でも技を披露。エクアドル戦、パラグァイ戦そして決勝のウルグァイ戦で使用し、相手ディフェンダー陣を混乱に陥れた。
このときの映像は世界中で放映され、ケルロンは瞬く間に噂の人となった。不思議なことに、日本のマスコミで彼のドリブルの話題は上がらなかった。
では、“アシカのドリブル”をストリーミングしてくだされ。直リンで申し訳ありません。また、リンク先のページはダウンロードが遅いようですので、気長(場合には10分ほど)にお待ち下され。
画質粗い(待ち時間短いほう):
http://alltherest.blogs.francefootball.com/archive/2005/12/14/kerlon.html
画質良い(だが、待ち時間長い):
http://www.aftonbladet.se/atv/player.html?catID=26&clipID=557
これでも駄目なら、このリンクからファイルを保存して見て下さい。とにかく、ぜひ御参照くだされ!
http://geocities.yahoo.com.br/kerlon_dribles/
U17南米選手権の決勝ウルグイ戦が始まるとき、ケルロンは主審に「あの妙チクリンなヘッド・ドリブルをやれば、ファウルを取らないどころか、君にイェローカードを出す」と脅されたそうだ。
だが、そんなこと意に介さないケルロンは(クラッキたるもの、こうであるべき)、試合中に平気で“アシカ・ドリブル”をやり、映像からも分るように(ウルグァイ・チームは青空色のシャツ)がっつりファウルを受けたのだが、バカ審判はたしかに流した様子。
「このドリブルは、最初は理解されないんだ。レオニダスのバイシクル・シュートのように、斬新なプレーは最初は人々に受け入れられないんだよ」
17歳のくせに達観しているじゃないか、ケルロン君。結局、彼はこの大会MVPに選ばれる。
このドリブルを人に見せた経験では、サッカーを知る人は「ハア?なんだコレ?」とまず反応する人が多い。サッカーを知らない人の方がむしろ「ウワーッ、スゴーイ!!」と素直に反応する。ケルロンの言うとおりだ。あっしはこの映像をはじめて見たとき、ポカーンと顎を垂れた。
その後、ケルロンはクルゼイロのトップチームに昇格する。ブラジル選手権でもバンバン“アシカ”を披露して周囲を唸らせる。サッカーのことなら何でも知っていると自負するブラジルの批評家たちも「こんなドリブルは始めてみた。スゴイ!」と驚き、ケルロンの技はどんどん認知されていった。
しかし、05年後半、踵を痛めU17世界選手権を欠場。ブラジル選手権の後半も棒に振った。年が明けてやっと怪我から復帰し、いまはトレーニングを再開しているという。
彼の才能はもちろん、“アシカ・ドリブル”に留まらない。超攻撃的なアタッキング・ミッドフィルダーで、狭いスペースにいながらも、ワンタッチでありとあらゆるトリッキーなプレーをする。それにFKの名手でもある。今後、どう育っていくのかが期待される待望の逸材だ。
今年はクルゼイロで更なる飛躍を目指す18歳のケルロンは、いつのまにか世界中のフットボール・マニアから注目される存在となった。
彼のプレーは絶対に観客を沸かせる。残念ながら日本ではブラジル選手権の放映のメドはたっていないよう。
“サッカーには新しいものなど、もう無い”って、誰が言ったっけ?

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コメント
はじめまして。面白かったので、リンクを貼らせて頂きました。確実にゴール前でファールが取れる、究極の技とみました。恐るべしティーンエイジャーだと感じてます。
投稿者 ぐらぱち : 2006年01月04日 03:28
やはり、ブラジルのお父さんって、言うことが違いますねぇ。
以前jumpinさんから、ブラジルでは短所を矯正するよりも、
長所を伸ばす指導法をしているとお聞きしたことがあったのですが、
まさにその指導の賜物のような気がします。
常識にとらわれないことっていうのは、
いろいろな場面で成功要因となりうることですよね。
近い将来、ケルロンくんが世界にお披露目される日が楽しみです。
投稿者 kobo_natsu : 2006年01月04日 09:05
ぐらぱちサン、
はじめまして、グランパスのブログ拝見させていただきました。
ケルロン本人が言うには、
「相手が守備固めしても、このドリブルさえあれば突破できる」
そうであってくれ!と、願うばかりです。
名古屋のクライトン、好きでしたよ~…
先月、ジーコとマラドーナの親善試合出てたし。
投稿者 フッチブログ : 2006年01月04日 11:45
koboさん、
たしかに、良い指導を受けているようです。
まあ、ここまで超越した天然の才能を持っていることが大前提のようですが。だって、プロを目指す少年は普通こんな練習に時間を割きませんよね?
たしか、名将テレ・サンターナは、基礎的なことはプロになってから覚えればいい、と言ってましたね。
十代でプロデビューしたジュニーニョ・パウリスタがロングボールの蹴り方をテレ・サンターナに教えてもらってる映像は鮮明に覚えています。プロのトップチームでですよ。普通は逆だよな~
破天荒な才能は、またちょっとしたことで消えてしまうこともあるし、ケルロンもこれからでしょう。
投稿者 フッチブログ : 2006年01月04日 11:53
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