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2005年07月31日
行っちゃった、リトル・ボーイ
ホビーニョ、レアル移籍決まり。本日、埼玉スタジアムまでマンUの試合を観に行っている間(プレミアに批判的なフッチブログだからこそ、プレミアのチームを生で観たかった)、ブラジルでは深夜、サントスとレアルのフロント陣が合意に達したとのニュースが世界で流れた。ホビーニョはサントスに8月25日までプレーし、その後スペインの首都の世界最大のクラブに渡る。なんといっても、ホビーニョ移籍騒動が円満な解決に達して嬉しい。

さすがサントスとレアル・マドリードという二つのビッグクラブである。さすが、さすが。ホビーニョを強引に引っこ抜くのでなく、サントスの試合に復帰する猶予を与え(たぶん6試合あるかないか)、ホビーニョが充分にサントス・サポーターとお別れできるように計らっている。つまり両クラブがホビーニョ伝説のために譲歩したのである。ジーンとくる話である。
とくにレアルのペレス会長をはじめブトラゲーニョ、サッカー部門副会長、アリッゴ・サッキ、サッカー部門統括マネージャー(そしてグレート・ミランの創造者)らの南米サッカーに対する理解度の高さに敬服する。
おかげで、7月31日に行われるブラジル選手権「サントス×コリンチャンス」戦はブラジルサッカー史に残る試合になるかもしれない。いま絶好調のコリンチャンスに対しホビーニョが挑む最後のチャンスとなる。コリンチャンスはホビーニョの永遠の南米ライバル、テベスをはじめ同世代の守備的MFマスケラーノなどを要し、ヨーロッパに旅立つホビーニョに忘れない餞別を贈る魂胆だ。場合によってはホビーニョの脚を折りにくる。このような試合でこそ伝説が生れる。ブラジルで試合を生観戦するサポーターたちが羨ましい。
でも、一番うらやましいのはレアル・サポーターだ。ジュリオ・バチスタの加入と合わせると、もうセレソンの半分がレアルに行ってしまっているではないか。噂ではジダンのサブに(私の好きな)サントスのヒカルジーニョにも接触が及んでいるそうだし。もちろん誰も成功が保証されている訳ではない。レアルの成功を阻むのは、これまたセレソンメンバーである、バルサのロナウジーニョ、ベティスのヒカルド・オリヴェイラ&マルコス・アスンソン(ナメック星人は言えてる)、セビリアのブラジル勢、それに宿敵アルゼンチンからはビジャレアルのリケルメ、アトレチコ・マドリードの必殺仕掛け人カルロス・ビアンキなどがいる。まあ、今季のリーガは楽しいシーズンになることうけあいだ。
ホビーニョはこれでまた何時の日かブラジルに戻ってこれる。
「サッカーは金だけじゃないんだよ、金だけじゃあ!」父ちゃん、マイクかせよ。

投稿者 fhasebe : 02:08 | コメント (10) | トラックバック
2005年07月30日
ジュリオ・パチスタ、電撃レアル入団
アジアを巻き込んだ電撃移籍。タイにいるレアルに電撃入団したのは上海にいるセビリアのジュリオ・バチスタ。互いにアジア・ツアーの最中に合意に達した。移籍金額は推定2千万ユーロ(2千5百万ドル)。年俸は未定。

「水をかけるとバケモンになります」(古すぎ…)
てはじめに、レアルの今季最初のビッグ移籍が実現した。それもアーセナルやバルセロナを出し抜いて。ジュリオ・バチスタがセビリアを去ることは予想できた。昨シーズンから、「セビリアが払える年俸には限界があるね。俺はこれだけ活躍しているのに」と吐露していた。
とくにバチスタを昨年から狙っていたと噂されるバルセロナには痛いニュースではないだろうか。サンドロ・ロゼルさえいれば、と悔やんでいるソシオは意外と多い。サンドロ・ロゼルは元ナイキ・サッカー部門のスゴ腕ビジネスマン。02年W杯後バルサのフロントに入り、ロナウジーニョやデコなどを移籍させた。昨シーズン終了後、ラポルタ会長からクラブを追われるも、いまバルサ次期会長選の有力ネームとされている。ロナウジーニョの移籍騒動を綴った本は非常に興味深い。
はっきりって、今年のバルサの移籍状況は「ハア?」と言いたくなるほどショボい。「チームはもう完成しているから」の言い分はわかるが、万が一今季、チームが不調に陥れば必ず移籍の不備が指摘されるだろう。だから、ラポルタ会長もビッグネームを獲得しにいかざるを得なくなるかもしれない。もしそれが前から噂されているアンリだったら、アーセナルにはダブル・パンチとなる。
そう考えると、レアル会長はなかなか優れた一手を打った。それにホビーニョ騒動のガス抜きにもなる。ただ昨年思ったことだが、レアルもバルサも優れたセンターバックを獲らないとヨーロッパを制することは出来ないと思う。
ちなみに、サンパウロFCはジュリオの移籍金の5%をもらう権利があり、またFIFA規定で育成期間(ユースなど)に相当する費用負担も得ることができる。おそらく250万ドルほどの臨時収入が入る見込みらしい。サンパウロFCは2003年ジュリオをセビリアに280万ドルで移籍させた。つまりセビリアはジュリオを“転がして”2,000万ドル近い利益を得ている。これはタイトルを獲るに等しい儲けである。
ジュリオ・バチスタ、レアルではどのポジションに入るのだろう。最初に思いつくのは、ラウールのところ(ラウール・ファンの絶叫が聞こえる)。ベッカムの右からのアーリー・クロスにガツーンと合わせるベスティア(バケモノ)、もうイメージは出来上がっている。ジュリオがレアルの巨大なプレッシャーに押し潰されなければ。
忘れてはならないのは、ジュリオはブラジルではボランチを務めていたこと。だから前線でパスコースを切るマーキングが抜群に上手く、相手ディフェンダーにとっては驚異だ。体の強さは格闘家並みで、昨季のバルサ戦ではプジョルが一生懸命ジュリオ・バチスタを吹っ飛ばそうとするのだが、そのつど、プジョルが吹っ飛ばされていた。ヘディングもときたま、相手ディフェンダーにつかまれようが、お構いなしに豪快なジャンプで決める(クライファートもよくやったなあ)。
なのに、足もとが器用でロナウドやジダンとなら余裕で高速ワンツーができる。もちろん、ロナウドの代わりにも入れる。ただ、サイド・ポジションでは使って欲しくない。
なんといっても、ベスティアは愛嬌があるし、人なりが良い。23歳の彼がセビリアに対して残した言葉:
"Me voy de un club grande en todo y en el que me he hecho de verdad como futbolista, donde me he hecho con un nombre en el fútbol".
「私はいま、真のフットボール選手に育ててくれ、名声を与えてくれた偉大なクラブを後にしている」
(これは誰かさんがサントスに言わなければならない言葉だ)
ジュリオ・バチスタ、巨大なプレッシャーに負けず頑張ってくれ!

投稿者 fhasebe : 10:27 | コメント (10) | トラックバック
2005年07月25日
ルイス・ファビアーノ、ぶ男こそサッカーうまい
今年、リーガで一番活躍を期待している選手、という企画をkoboさんのブログ(ファーポコさんの仲良しブログ)で行われているので、投票してきました。そこで、誰に注目しようかと考えたとき、即「ルイス・ファビアーノ」の名前が浮かび上がりました。
ルイス・ファビアーノってだれ?という人に一言でいうと、すごいブ男です。そして、凄いストライカーです。写真を並べて見ましたので、参照ください。
「とりゃーっ!オレが”ファベーラ”だ!!」

ルイス・ファビアーノ、通称ファヴェーラ(ブラジルの大都会にあるボロボロのスラム街のこと、つまりルイスは見てくれが悪いという意味)について紹介すると。
1980年サンパウロ州、第二の都市カンピーナス生れ、今年25歳。14歳から地元グァラニのユースでプレー。17歳で地元ポンチプレッタに移籍し、プロデビュー。2000年にはフランスのレンヌに移籍するも出場機会を得られなかった。2001年サンパウロにレンタルされるとFWフランサ(レバークーセン)とMFカカの二人とともにチームの攻撃の要にのし上がる。2002年にはブラジル選手権の得手王に輝く。
「キメたるでえーっ!!」

フランサ、カカがチームを去った後も、2004年8月までサンパウロFCに在籍しゴールを量産した。それに黄・赤色のカードコレクターでもあり、いつも審判や相手チームの選手とイザコザを起す問題児プレーヤーとしても名を馳せた。どんな時も元気いっぱいに戦う彼はサンパウロFCに在籍中、チームのシンボルとしてサポーターに愛された。
「コラッ、ふざけんな、ファビアーノ様にナニする!」

ルイス・ファビアーノの醍醐味は何と言っても、その豪快なプレーにある。彼のシュートやドリブルはいつも「ここに来る」と警戒しても凄まじい破壊力で守備網を突破していく。彼の破天荒なイメージは、同タイプのアドリアーノやジュリオ・バチスタ(今季チームメイト)を超える魅力がある。とくにルイス・ファビアーノのエリア内のシュートは地面から鋭角に放たれてゴールネットの天井を突き上げる感じで、見ていて爽快。
「マジ、ぶちかましたる!!」

2004年9月から前ヨーロッパチャンピオンFCポルトの一員になるが、ケガをしたまま移籍したためスタメン機会を逃し、その後もポルトガルの場に適応でず、さらに母がブラジルで一時的に誘拐された影響もあり、ずるずると低調気味でシーズンを終える。昨年トヨタ・カップでもスタメンで出場したが結果を残せず途中交代。顔に似合わず以外とナイーブな面が影響して、結果を残せない時期にある。
「ヨーロッパ・サッカーがナンボのもんじゃい!ウルァッ!」

今季からリーガ・エスパニョーラのセビリアに移籍。これが彼にとってヨーロッパでの正念場であり、来年ドイツW杯のFW枠の一つをかけた最後の見せ所となる。移籍先のセビリアは今年リーガとUEFAカップの両方を戦う。チームメイトにFWバチスタ(開幕前に移籍するかもしれないが)、右MFダニエウ、左SBアドリアーノ、MFヘナトといったブラジル人に加え、CBセルヒオ・ハモス、右SBヘスス・ナバスなどの注目選手がいる。チームは昨年リーガ6位という好成績だったものの、宿敵ベティスが4位になったことに危機感を募らせている。
「見ろ!この美技を」

ルイス・ファビアーノがW杯までセレソンに入るには、リーガでプレーするロナウド、ヒカルド・オリヴェイラ、ジュリオ・バチスタ、イタリアはインテルのアドリアーノ、そしてレアルに行くと思われるホビーニョたち(他に驚異的な選手が現われなければ)と6人で4枠を争う。一番実績のないルイスがブレイクするには今季しかない。
「ホビーニョ、ホビーニョ言ってろや、オレが全部食っちゃる!」

ルイス・ファビアーノ、実に絵になるブ男である!
投稿者 fhasebe : 22:07 | コメント (5) | トラックバック
2005年07月23日
ブラジル側から見たホビーニョ移籍騒動とマネーゲーム。
クラブ間で合意に至ってない移籍話をスペイン、ブラジルをはじめ世界中のメディアが(めでたく)まさに“生放送”で報道している。ホビーニョはコンフェデ杯後、レアルにすんなり移籍するように見えた。メディアの方でも移籍が決定したような書き方をするので世界中(レアルの訪問を受ける北米や東アジアの日本や中国などでも)で、もうホビーニョはレアルの選手のような錯覚に陥ってしまっている。一番そう思っているのがホビーニョ自身だが。
フッチブログ的な見方では、今回の移籍ケースは今後ブラジルで大きな影響をきたすに違いない。ヨーロッパ最大のクラブからのビッグオファーにすんなり応じないサントスの考えは何なのか。まだ終わりを見ない移籍騒動を見守りながら、そこに焦点を当ててみたい。
ヨーロッパの移籍情報の推移はレアルファンのファーポコさんのブログで逐一記録されているので、そちらを参照して頂きたい。
ブラジル側の情報を追っていくと、「レアルに行きたい」と言っているホビーニョをすんなり放出しないサントスだが、クラグ会長のマルセロ・テイシェイラは「ホビーニョはいつでも放出する。選手と交わした移籍に関する契約上の条件され満たされれば」と主張しており、ホビーニョを出さないとは一度も言っていない。
ホビーニョの契約内容の詳細を知っている人は、クラブフロント、ホビーニョ自身、ホビーニョの代理人ヴァギネル・ヒベイロ、ホビーニョの父などだそう。昨年後半に更新されたホビーニョの契約の中で公表されたのが:
-契約期間を2008年1月まで延長
-クラブ・選手のどちらかが一方的に契約を破棄した場合、5千万ドルの違約金の支払義務が生じる
-ホビーニョ移籍金の権利のうちクラブ70%:ホビーニョ30%の比率を60%:40%にする
-ホビーニョの年俸をまずは倍増(推定月給20万レアル、1000万円ほど)
これら契約内容はブラジルサッカーでも最高級のも(コリンチャンスのテベスの次と噂されている)ので、ホビーニョ自身にとっても凄く良い納得のいくものだった。同時に、サントス側は契約の満了を待たず(満了すれば、クラブには移籍金が入らない)、2006年ワールドカップ後にヨーロッパのビッグクラブにホビーニョを移籍させる計画だともはっきりと公表した。おそらくW杯でのホビーニョの活躍を信じてのことであろう。
昨日のメディアでは、ホビーニョが移籍金の40%を貰わないことを理由に、レアル側が違約金5千万ドルの60%に相当する3千万ドルを保証した(銀行間支払保証レター、L/Cというもので、レアルがCBF経由でサントスの口座に実際に金を振り込んだ訳ではない)ため、移籍決定だと報道された。だが契約にはクラブの合意なく一方的に移籍する場合は5千万ドルをまるまる違約金としてクラブに支払わなければならない、とある。つまり3千万ドルは大金だが、それでは足りないということ。サントスが「レアルから違約金を受け取ってない、だからホビーニョはまだサントスの選手だ」というのは正しい言い方である。サッカー協会やFIFAだろうが、どこに出ても訴えられらる筋合いがない。
ホビーニョというヨーロッパリーグでの実績がない選手に5千万ドルはどう考えても非現実な話である。サントス側だってレアルがこの金を払うとは思っていないはず。なぜサントスはレアルと移籍交渉をしてホビーニョを単純に移籍させないのか。移籍の場合にはサントス60%、選手40%という比率で移籍金の分配(権利金)が行われる。
問題はこの交渉テーブルの座についている関係者のようで、キーパーソンはホビーニョの代理人ヴァギネル・ヒベイロ。彼についてはちょっと調べが足りないが、カカをサンパウロFCからミランに移籍させ、サントスと契約更新したばかりのルシェンブルゴ監督を電話一本でレアルに行かせた「ブラジル・サッカーの裏のドン」の一人である(ロナウドの代理人だと勘違いしましたが、ファーポコさんの指摘で違うことに気付きました)。ホビーニョの移籍の件でも彼は選手の代理人とレアル側任命の交渉人を兼ねる(こんなことしていいのか?)。ちなみに、スペインのアス誌やマルカに移籍決定のニュースを吹聴しているのも彼である(それを鵜呑みにしてトップ面に載せるスペイン・メディアもどうかしてるが)。
ヒベイロの作戦は巧妙極まりない。「ブラジルは治安が悪いから、家族も住みたくない」などとホビーニョに言わせているが、じゃあホビーニョは選手生活を引退してもブラジルに帰ってこないのだろうか。これまでの経緯に関しては、6月に南米予選とコンフェデ杯に招集されているうちにサントスは国内リーグの首位から転落、最大目標のリベルタドーレス杯も準々決勝で敗退してしまった。なのに、コンフェデ杯決勝の翌日、ドイツのホテルの入り口で「レアルに行きたい、サントスはボクを放出してほしい」とテレビリポーターに言っていた。それを観たサントスの会長は何と思ったろう、サントス・サポーターは。付き合っていた彼女に友達経由でフラれるような気持ちではないだろうか(フッチブログにはその経験はないが、フフ)。まずはブラジルに帰国してクラブ側と内輪だけで話をするのが筋だろう。それどころか、帰国してもう3週間もチームの練習にすら参加していない。チームメイトは必至で国内リーグを戦っているというのに。サントス・サポーターはもう二度とホビーニョの顔を見たくないと言っている。
先の40%の権利金を放棄するというイルージョン作戦もそうだし、それにホビーニョ自身が「レアル以外行きたくない」と言ったのも附に落ちない。チェルシー、ベンフィカ、PSV、ユベントス(ユーベは超セコイ作戦)などのクラブが接触して来ていると言うのに、プロとしておかしくないか。そもそもバルサ本営のスポルト紙が指摘するように1年前、ホビーニョは「バルサに行くのが子供のころからの夢」と本心を明かしていた(驚愕の)事実がある。ホビーニョはヒベイロに洗脳されている、とサントス・サポーターが嘆くゆえんだ。実際は移籍金の選手側の比率はホビーニョ30%、ヒベイロ10%(計40%)とまで言われており、ヒベイロがレアルから受け取るインセンティブはさらに美味しいに違いない。違約金でチームを去った場合、選手・代理人ともに一銭ももらわない(表向きは)。今回のサントス会長の姿勢にブラジルサッカー経済に巣くう悪徳代理人との戦いの構図が見え隠れする(もちろん代理人の存在自体は不可欠だが)。だから、このケースは今後の移籍事情に影響すると思うのである。
対照的な例は、同じくコンフェデ杯のセレソン・メンバーでサントスの黄金期を築いた左SBレオ。帰国後、練習に合流し中1日でリーグの試合に参加。翌週、すんなりとポルトガルのベンフィカに移籍。28歳という年齢もあるが、レオには「海外から良好なオファーがあれば選手が主体で合意できる」という条項が契約にあり、違約金はたったの30万ドルだった。ホビーニョも「リベルタドーレス杯の後、テイシェイラ会長は海外から1千500万ドル以上のオファーがあれば応じる」と口約束してくれたと主張しているが、ホビーニョ自身が給料を払っているチームに合流しておらず、サントスとの本契約を守っていない。
テイシェイラ会長は他にも「ヒベイロ代理人やレアルのペーペー交渉人じゃなく、ペレス会長が直接来い」と主張したとも噂されている。昨年12月、ブラジル選手権を優勝してから交渉を重ねて契約延長をしたばかりのルシェンブルゴ監督をその1週間後にさっさとレアルに持って行かれた恨み、代理人の仕掛けやマスコミを利用した「通信販売的」な選手獲得に憤りを感じたのだろう。(フッチブログ的にはルシェンブルゴ監督の移籍には大賛成で、彼の今季の成功-ひいてはレアルの成功になる-がヨーロッパサッカーでの最大の関心事)
ところでレアル側はなぜここまでクラブ間で合意に至っていない移籍話を公表したがるのか。普通、商売事は本筋で合意に至ってから公表するもの。憶測ではつまり、今年の移籍市場での中心的な話題、さらに北米・アジアツアーへの話題(比べてライバルのバルサの話題はいまのところ乏しい)を提供することによって関心を高め、マーケティング・マネーを期待しているのではないか。株投資をしたことのある人には理解しやすいはず。これがサッカービジネスのトレンドなのだろうか、こうなればホビーニョの移籍騒動と日本人サポーターの関連性までが見えてくる。ホビーニョが移籍しなくても、その話題だけでレアルは金を生み出せるのである。
最後にサントスは犠牲者なのかと聞かれると、そうでもない。ホビーニョに3千万ドルの価値があることを証明できたクラブには次から次と逆オファーが提示されているそうな。すでにジオバンニをギリシャから呼び戻し、レオ・リマをポルトから、さらに「最後はサントスに戻って選手生活を終えたい」と言い始めた海外リーグの選手にベティスのデニウソン、そして何とレアルのロベカルまでが。クラブに潤沢な資金さえあれば、全てが可能なわけだ。
マネーゲームで失われたもの、それはサントス・サポーターのホビーニョに対する愛情だろう。
終焉を迎えたサントスの黄金チーム(このチームこそ、日本に一度でいいから来て欲しかった)
2002年全国優勝チーム

2004年全国優勝チーム

投稿者 fhasebe : 13:04 | コメント (6) | トラックバック
2005年07月18日
ブラジル選手権について(7月)
やっと今年のブラジル選手権について語る時期になった。ヨーロッパ・シーズンが終了し移籍市場が開始され、南米予選、ワールド・ユース、コンフェデ杯、リベルタドーレス杯と立て続けに影響を受けてきた各クラブが互いにしのぎを削っている大会である。
全国を代表する各クラブが四苦八苦しながらも最大の目標にしているのが今年4月に開幕し、22チーム総当たりのホーム&アウェー方式で12月に終了するブラジル選手権、通称ブラジレイロン(ブラジルではかなり前からセリエAとも呼ばれるが、イタリアの影響か?)である。
この週末に第12節が終わったばかりで、現在の上位ランク(4位までが来年のリベルタドーレス杯、5位から11位までの7チームが日本でも放映されているコパ・スダメリカーナ出場)と下位ランク(降格4チーム)の順位は次のとおり:
チーム順位 勝ち点
1 ポンチ・プレッタ 26
2(我が)インテルナショナウ 25
3 サントス 24
4 フルミセンセ 23
(リベルタドーレス圏内)
5 コリンチャンス 22
6 ボタフォゴ 21
7 サン・カエターノ 20
7 クルゼイロ 20
9 ジュヴェントゥージ 19
10 パラナ 18
10 フォルタレーザ 18
(コパ・スラメリカーナ圏内)
…
14 サンパウロ 15
16 パルメイラス 13
17 フラメンゴ 12
…
(降格圏)
19 フィゲイレンセ 10
20 アトレチコ・パラナエンセ 9
20 ヴァスコ・ダ・ガマ 9
22 アトレチオコ・ミネイロ 8
となっている。
大会は42節中12節を終えたばかりで、現時点ではどのチームが優勝候補なのか、はっきりいって挙げることができない。つい4節前までは現在6位のボタフォゴが首位だった。
フッチブログも世界中の大会にうつつを抜かしていたが、ブラジレイロンを観ていなかったわけではない(あにいく日本語環境では観ることはできないが)。現時点での総括としては、順位表とは関係なく、やはりサンパウロ州の4大チーム:サントス、コリンチャンス、サンパウロ、パルメイラスが総合的な力で群を抜いているように感じる。
現在、上位を占める他のチーム:ポンチ・プレッタ、(我が)インテルナショナウ、フルミネンセやサンカエターノは大会開幕前にチームが出来上がっており、安定して勝ち点を稼いできたが、大会の中盤から終盤にかけてこれ以上の伸びしろが望めそうもない。
一方、サンパウロの4大チームに共通するのは、海外市場や国際大会に中心選手を奪われながらもチーム作りを進めていて、終盤に余力を残していること。これらチームを詳細にコメントしてみると:
「サントス」、昨年の覇者。6月にセレソンにFWホビーニョ、左SBレオ、MFヒカルジーニョを持って行かれリベルタドーレス杯で敗退。これが引き金となり、レオがベンフィカに移籍、FWのデイヴィジがボルドーに復帰、そして最大のスターであるホビーニョがレアルに行きたいと表明しチームを離脱した。代りに、ジオヴァンニ(元バルサ)をオリピアコスから呼び戻し、これが大当たり。他にも補強を進めながらチーム力を維持させている。(噂ではデニウソンをホビーニョの代りに呼び戻したいそうだが、年俸的に無理?)
「サンパウロFC」リベルタドーレス杯を優勝し、積年の目標を達成。遅ればせながらブラジレイロンに照準を合わせ始めた。この間、FWジエゴ・タルデーリなどをワールドユース、コンフェデ杯に右SBシシーニョ、さらにFWグラフィッチが膝手術で半年はリタイヤ、FWルイゾンがJリーグ入りと、なかなかスタメンを固定できないでいる。今後、世界クラブ選手権と両にらみをしたチーム作りが想定され、確実な伸びしろが期待できる。
「コリンチャンス」、今年前半の目標をまったく達成できず、酷評された金満オーナー、キア・ジョオラビキアンが話題だが、新監督マルシオ・ビテンクールの意外と安定した采配とリーベルから獲得したボランチ、マスケラーノの加入で実力を発揮しはじめいている。CBアンデルソンはベンフィカに去り、長年のアイドルFWジウが東京ヴェルディに移籍したものの、テベスの活躍著しく(まったく復調)やFWジョー(まだ18歳でリバウド2世と言われ始めている)などの若手がチームを引っ張る。これであとチーム内の調和さえ取れれば(中盤の要カルロス・アウベルトが絶不調、他にもグスターヴォ・ネリやホージェル(元ベンフィカ)などのクラッキを要する)優勝候補の筆頭と言えるほどのポテンシャルを持つ。いま一番の破壊力を持つチーム。
「パルメイラス」一番低迷しているが、フッチブログ的には最高の中盤を要する。ジュニーニョ・パウリスタ、ペドリーニョとマルシーニョ(昨年はサンカエターノ)の3人のクラッキが繰り広げるパスワークは見事。ただケガの影響などで3人がなかなか一緒に揃わない。中盤底の仕事人マグロンを横浜マリノスに持って行かれたが、攻撃力のあるフォワードさえ補強できれば、やはり上位で戦える実力を持つ。ただ、波が多く優勝の道のりは険しい。
ヨーロッパ・リーグの移籍締め切り時(8月最終日)までどれだけ主力選手が流出するかは未定だが、比較的に長期を見越して戦えるチームがやはり今後は上位を占めていく。もちろん選手を移籍させて得たお金は給料や賞金などの支払いにも回されるという利点だってある。
チーム経営に触れたついでに、今年もリオの4大チームのうちフルミネンセとボタフォゴを除いてフラメンゴとヴァスコの2チームは優勝どころか降格争いに巻き込まれそうな状況にある。実は、それぞれのチームはそんなに悪い戦力を有しているわけではないのだが、とにかくリオではそれぞれのサポーターのプレッシャーが半端じゃない。とくに今年はヴァスコの焦燥感がひどい。
同じようにブラジル・サッカーの名門アトレチコ・ミネイロが瀕死の状態にある。先日リベルタドーレス杯の決勝で敗れたアトレチコ・パラナエンセも当面は降格ゾーンからの脱出に尽力しなければならない。
広大な国を縦横無尽に行われるブラジル選手権では一つのチームの覇権は長くてせいぜい3年、世界で最も広大なスペースで行われ、最も競争力のある大会という自負が今でもある。「ヨーロッパのリーグなんか、いつも同じ2,3のチームが入れ替わりで優勝するだけじゃないか」これがブラジル人の言い分だ。ブラジレイロンを優勝したクラブは数多くあり、大会の歴史を綴れば悠久ロマンス「三国志」の登場人物さながらに豊富な数のクラブが群雄割拠してきたのだ。歴代チャンピオン表は下記リンク:
http://www.gazetaesportiva.net/historia/futebol/campeonato_brasileiro/campeoes.php
しかし、これだけブラジル人選手が海外へ流出してしまったいま(毎月70人のペース)、ブラジル・サッカーには指標となるスーパープレーヤーが殆どいなくなってしまった。というか、指標そのものが海外に移ってしまった。このテーマは別の機会で展開するが、それでもブラジレイロンは世界で最もタレントを輩出するリーグに変わりはない、それを証明しているのがセレソンである。
イケー!前に進むんだ、ブラジレイロン

日本のサッカーメディアの方、もしもこの文を読んだなら、ブラジレイロンの放映を何とか復活させてください。
投稿者 fhasebe : 16:53 | コメント (2) | トラックバック
2005年07月15日
「ヨウコソ日本ヘ」サンパウロFC
南米リベルタドーレス杯はサンパウロFCが12年ぶりに優勝。
5月14日、サンパウロ市エスタジオ・モルンビ、72,000人観衆の前でサンパウロFCはアトレチコ・パラナエンセを4-0で下し、決勝戦2試合を1勝1分けとし、リベルタドーレス・カップを掲げた。

2試合目もまたしても最初から選手たちの緊張が伝わってくる試合だった。両者ともディフェンスを固めて攻撃するため、どうしても試合がスムーズに流れない。しかし今回の違いはサンパウロFCがホームの7万人観衆の声援を受けて、時間がたつとともにドンドン前にいったこと。
前半17分にサンパウロFCのスーパーFWアモローゾが先制したおかげで、アトレチコも点を取りにいかざるを得なくなった。後半早々の8分にコーナーキックからサンパウロのCBファバォンが頭で決めて2-0になると、いよいよアトレチコはこれまでの“潰し”スタイルからドリブル攻撃主体に切り替えた。このスタイル変更が難なくできるところがブラジルのチームらしい。
しかし、守りにも定評のあるサンパウロはアトレチコの猛攻を凌ぎならカウンターで追加点を狙う。完全に引いて守らないところが、これまたブラジル・チームらしい。結局、残りの2点はすべてこの形で叩きだした。結局4-0でサンパウロFCの勝利。
この日すばらしかったのは何と言ってもFWのアモローゾ。センターサークルまで引いてポスト役を務めるのだが、その実はトラップひとつで簡単に前を向いてドリブルでつっかける。ピッチのどの位置でも、ボールを持てば必ず一人は抜き去る。昔からスピーディーな選手だったが、今では経験も伴って本当に手が付けられない。
アモローゾと2トップを組むルイゾンはブラジルでは大人気のFW。二人はグァラニというクラブのユース時代で一緒だった。ルイゾンはパルメイラス、コリンチャンス、バスコでの優勝経験がある。彼もまたユニークな選手で、エリア内でヘディングと胸トラップが異常に上手い(ロマーリオ並み)。大会後の移籍先である名古屋グランパスの水に会うかどうかが見もの。
サンパウロFCは他にも左SBジューニオル(パルマ時代では中田の同僚)とコンフェデ杯でおなじみ右SBシシーニョが中へ外へと自在に切り込んで特攻をしかける。サンパウロFCが3バックなのは、この両サイドバックがガンガン攻めたてるから(だからSBと呼ばずに、バスケのガードの呼称のアーラと呼ぶ人が多い)。シシーニョのドリブルは利き足こそ違えどマラドーナのそれとそっくりに見えるときがある。
最後にサンパウロFCのディフェンダー陣はすばらしい、3バックの真ん中のディエゴ・ルガーノというウルグアイ人はすさまじい闘争心の持ち主。彼はいつもギリギリのところで相手の攻撃をふせぐ天性のセンターバック、彼こそチームの英雄である。3バックの全員が攻撃参加(もちろん交互に)するのもこのチームの良いところ。
そしてGKでキャプテンのホジェリオ・セニ。彼は12年前テレ・サンターナ監督時代の優勝メンバー(サブGK)。皮肉にも、あれ以来サンパウロはビッグタイトルに恵まれず、02年日韓W杯で第3キーパーとして来日していたセニもずっと「負け犬」のレッテルを貼り続けられてきた(カカもこの不運時代のプレッシャーに苛まれた)。ここにきてセニの辛抱がやっと報われたのである。
アトレチコ・パラナエンセもユニークな才能を要するチームだったが(ダゴベルトというセレソン候補の攻撃的MFがケガで今季はプレーしていない)、やはり世界で戦えるクラブとしての規模や伝統といったものがまだ足りなかった。たとえば、決勝戦の第1試合をホームスタジアムで戦っていたらストーリーは変わっていたかもしれない。
今年12月、東京で行われる世界クラブ選手権に挑むサンパウロFC。名将(というよりもブラジルサッカー史上最高の監督)テレ・サンターナが築いた栄光の時代を再現できるかが注目される。
サンパウロFCを知らない人は、このクラブから世界へ羽ばたいた選手で、いま現役で活躍しているのが:カフー、カカ、ベレッチ、ジュリオ・バチスタ、エジミウソン、ルイス・ファビアーノ、デニウソン、フランサ、セルジーニョ、ファビオ・シンプリシオ、ドリヴァ、ファビオ・アウレリオ、グスタヴォ・ネリ、ボルドン、マルセリーニョ・パライバ、エドゥ(ベティス)、ジュニーニョ・パウリスタなどである。浦和レッズで大ブレイクしたエメルソンもサンパウロFC出身。
引退選手にはライー、ミーレル、カレッカ、レオナルド(鹿島)、オスカルなどが世界的に有名。ブラジルでは最も経営が安定したクラブで、世界的なプレーヤーを毎年輩出しつづける。今回のようにアモローゾとルイゾン(また移籍するが)のような海外経験者を呼び戻す吸引力のあるクラブでもあり、今年のワールドユースにも4人の選手を出している。ホームのエスタジオ・モルンビーはクラブ所有スタジアムとしては集客数(推定8万人)で世界最大とされる。
「トリコロール・パウリスタ」(チームカラーはサンパウロ州の旗の三色=赤・黒・白がモチーフ)が世界にその力を見せつけるときがきた!

投稿者 fhasebe : 22:43 | コメント (4) | トラックバック
2005年07月08日
4人がやってくれた!ヤーヤーヤー
セレソンが町にやってくる!

注:アルゼンチン・ファンの人にはお薦めしません。
偶然に面白いネタを見つけました。
「Superfecta!」さんのブログでコンフェデ杯優勝を祝ったパロディ・アニメが観れます。
ファンタスティック・フォー/カカ、アドリアーノ、ロビーニョ、ロナウジーニョがビートルズです。
見かた:
Superfecta!さんのところのリンクから、Flashアニメの別ウィンドウが出ます。
Flashのダウンロードが完了すればフレーム右上の「Play」を押して観れます。
もう一度観るには、終了後フレーム右上の「Voltar」を押します。
歌詞は下に勝手に訳しました、ではご堪能あれ:
Vinganca! yeah yeah yeah yeah!
リベンジ! ヤーヤーヤーヤー
A experiencia ensina
こういうのを学習っていうんだ
Depois da humilhacao
あの屈辱的な
Sofrida na Argentina
アルゼンチンでの敗北のおかげで
Joguei com o coracao
今度はハートでプレーできたよ
Nos nos vingamos
これが仕返しだ
Ganhando a “melhor de tres”
お前たちとの3連戦*も勝ち越しだ
*(ワールドユース、コンフェデ杯、リベルタドーレス杯)
Perdao hermanos
悪いな南米のブラザー
Como e bom ferrar voces
でも、お前達をやっつけるのが一番楽しい
Seu time se intimida
お前らも心細かっただろう
Fora do monumental
ホームのモヌメンタルでなく
Cade sua torcida
地元のサポーターもいなく
... e sua agua mineral
それに“魔法のお水”も忘れたんだって?
Nos nos vigamos
で、これが仕返しだ
E foi mais que vencer
それも、ただの勝利じゃない
Goleamos o que o “Clarin” vai dizer
4点もおみまいしてやったぜ、”Clarin紙”の一面には何て書いてあった?
UHHH...
ひょっとして…
Vinganca! yeah yeah yeah yeah!
『リベンジ!』ヤーヤーヤー
Vinganca! yeah yeah yeah yeah!
リベンジ!ヤーヤーヤー
Foi a nossa vez
今回は俺たちがもらったぜ
Que bom ferrar
それにしても、いい気分だ~
... voces! Yeah yeah yeah
お前達をやっつけるのは、ヤーヤーヤー
Brasil Campeao da Copa das Confederacoes
ブラジル、コンフェデ杯優勝おめでとう
アルゼンチン・ファンの皆さん、ただの冗談だから気を悪くしないでねー
投稿者 fhasebe : 17:42 | コメント (4) | トラックバック
どうした、南米
南米クラブ選手権コパ・リベルタドーレス決勝戦・第1試合、アトレチコ・パラナエンセ1×1サンパウロFC。
日本にいる知り合いたちにさんざん「広報」した試合だった。しかし、内容は大陸チャンピオンを決めるにふさわしいとは間違っても言えなかった。
本当に決勝試合というのは、わからない。今回のコンフェデ杯のように凄い試合もあれば、この試合のように緊張だけ伝わってきて、高揚感の無い試合もある。
最初からホームゲームでもアトレチコ・パラナエンセが守ってカウンターで仕掛けるのは予想していた、このチームのカラーだから。ただ、一言でいうとファウルをし過ぎる。全然、ボールが回らない、アンチゲーム。
サンパウロFCも慎重になりすぎた。アウェーといってもニュートラル・グラウンドなのだからもっと果敢に攻めてほしかった。サンパウロFCは独特な攻撃を持つ。3バックの前で2ボランチが中盤を駆け回りながら(ミネイロという「マケレレ」がいる)、両サイドバックのジューニオル(左)とシシーニョ(またはソウザ、右)が攻撃を組み立てる。トップ下にはダニーロという足の遅い、これまた不思議な選手がいる。
サンパウロFCのFW陣にはあのアモローゾとルイゾン(大会後は家康の地に移籍)、それにU20代表のナマイキ・ボーイ、ジエゴ・タルデーリ、そして膝じん帯断裂で今季絶望のグラフィッチなどがいる。
準決勝のサンパウロFCとリーベルの試合(1stLeg、サンパウロFCホーム、モルンビー球場)は今年観た世界中の試合の中でも最高だったのに。おかしいな~
jsportsの解説者の向笠氏も「同じ国同士の対決は面白くないってコトだね」とあっさり切ってしまっていた。国の威厳をかけることなく、互いの手の内を知っていることがデメリットなのだろうか。さらに2試合で行われるため、初戦は絶対に負けてはいけないという思考が先行してしまうようだ。
とにかく、来週の第2試合ですべてが決まるわけだし。決勝戦はアウェーゴール方式でないから、引き分けでは優勝者が決まらない、勝つしかない。ホームのサンパウロFCはもちろん最初から飛ばしていくだろうから、より攻撃的になるのは間違いなし。
またもや旗振り、フリーフリー、頑張れやオマエら!

投稿者 fhasebe : 13:16 | コメント (0) | トラックバック
2005年07月05日
南米チャンピオン・クラブ決定戦
ブラジル・サッカーは止まらない。今週のブラジル国内の一番の話題は南米クラブ選手権「コパ・リベルタドーレス・デ・アメリカ-アメリカ大陸独立の英雄杯」の決勝戦、第一試合が行われる:
アトレチコ・パラナエンセ×サン・パウロFC
7月6日(水)21:40ベイラ・ヒオ球場(リオ・グランデ・ド・スウ州)
(日本でも7月7日(木)午前9:40にケーブル・テレビで生中継される)
両方ともブラジルのチームで、優勝チームは年末日本で行われる世界クラブ選手権で南米を代表する。
下馬評ではタレントを多く要し、経験豊富なサンパウロFCが有利とされる。しかし、パラナ州のアトレチコ・パラナエンセは堅牢な守備力を持ち、あなどれない相手。アトレチコは同大会の準々決勝でホビーニョ要するサントスにもホームで勝っている。
リベルタドーレス杯は南米のチャンピオンズ・リーグだといえる。ヨーロッパのような豪華絢爛さはないが、サッカーの真髄というか、奥の深さではCLリーグを凌ぐと(勝手に)思っている。なんとリベルタドーレス杯が同国のチーム同士で決定されるのは、これがはじめて(CLでもあっただろうか)。
ちなみに、いま移籍騒動で世界を騒がせているホビーニョが残留条件にしていたのが、この決勝戦である。ここで優勝して、日本に行くというのがホビーニョとサントスのここ数年の目標だった。その目標が3年連続でついえた今、ホビーニョに残された道は?
決勝戦第1試合が南部リオ・グランデ・ド・スウ州のベイラ・ヒオ球場で行われるのは、アトレチコのホーム・グラウンド「アレーナ・ダ・バイシャーダ」の収容キャパが3万2千人しかなく、南米サッカー連盟が定める決勝試合の規定である4万人以上に満たなかったため。パラナ州のクリチーバ市が本拠地のアトレチコはホームゲームを行うのに800キロ!も移動しなければならない。クラブと連盟が大いに揉めたあと、やっとこの決定が下された。
このアトレチコ・パラナエンセの球場は今年から日本の電気メーカーの京セラがスポンシングしていて「京セラ・スタジアム」に改名されたが、誰も「キョーセラー」なんて呼ばず、昔の名前で呼んでいる。「コパ・リベルタドーレス」も実は「コパ・トヨタ・リベルタドーレス」が正式名称だが、誰もそう呼ばない、マスコミでも。さすがサッカー歴100年以上を誇る南米である。(というか、なんで伝統ある名称にテメエんとこの企業名を入れたがるの~?)
フッチブログも近くにある「味の素スタジアム」を「味スタ」とは呼ばない、「東京スタジアム」と頑なに呼び続ける。残念ながらとトヨタ・カップはそのまま呼んでいたが、この大会は終了してしまったので、もうどうでも良くなった。
企業というのは現われては消える、サッカーは永遠。これがフッチブログの信じる真理。
コパ・リベルタドーレス杯決勝、凄まじい激突を期待したい。
サンパウロFCの応援団のひとつTorcida Independenteが空を燃やす

投稿者 fhasebe : 17:46 | コメント (2) | トラックバック
2005年07月03日
コンフェデ杯の成果-歴史に残るセレソンになれるか
予想以上の好結果に終わったコンフェデ杯、すくなくともブラジルにとっては。なんといっても、世界に見せつけた決勝のアルゼンチン戦での“破壊的な勝利”が大きかった。パヘイラ監督は大会後「来年のW杯、セレソンは優勝候補の筆頭として参加でき、それを証明するチャンスに恵まれる」(ごぞんじ、W杯は一番の優勝候補がなかなか勝てない)と言っていた。それができれば58年、70年、82年に続く歴史に残るセレソンになれる。もちろんまだ南米予選を通過しなければいけないが。
考えるに、今コンフェデ杯でセレソンは大成功するか、はたまた大失敗するか、極端な結果になる懸念があった。それは次の事が伏線としてあったから:
-ロナウドという絶対的エースの不在
-3週間前の敵地アルゼンチンでの大敗
-ファンタスティック・フォー(カカ、ロナウジーニョ、ホビーニョ、アドリアーノ)の是非
-ホビーニョをとりまく移籍騒動
コンフェデ杯は最終決戦の場では決してなかったが、セレソンは上のような一つ一つの“小さな挑戦”にことごとく勝てた。だから、パヘイラ監督は来年の有望(楽観的ではない)な見通しについて、あえて言及し、W杯までのセレソンの在り方を位置づけたのである。
「ロナウドの不在」-なによりもロナウドを休ますべきだった。17歳で94年W杯に参加し、21歳(つまり今のロビーニョと同じ年)で98年W杯でエースを務め(決勝戦前夜にショック症状に陥る)、さらに次のW杯でケガとプレッシャーをはね除けてチームを優勝に導いた選手。来年はまだ29歳、これだけの選手はサッカー史上いない。アドリアーノが何をしようと、ロナウドは本番では絶対外せない。なぜならロナウドを外して負けたら、そのプレッシャーはそのままチームひいては協会にハネ返ってくるから。というか、ロナウドにはロマーリオの二の舞になってほしくない。
「アルゼンチンでの大敗」-コンフェデの決勝戦はタイトルよりも、この3週間前のアルゼンチン戦の大敗へのリベンジの意味の方が大きかった。だから決勝の相手はメキシコではダメだった、本番の地でアルゼンチンとの本当の力の差を確認しておきたかったから。南米予選アウェーのモヌメンタルでの結果は真の力の差を表していなかった、世界中のサッカー通はそれぐらいのことは分かっていたはず。
「ファンタスティック・フォーの是非」-カカ、ロナウジーニョ、ホビーニョ、アドリアーノの4人の攻撃陣が及第点をもらうには「守備面で貢献できるかどうか」がひとつの重要な条件だったように思う。もともと超越的な攻撃力ははっきりいって誰の批評も受けつけない、まるでジャズ(またはサンバの)のアドリブのよう。問題はディフェンス面でどれだけ貢献できるか、とくにロナウジーニョの守備参加がカギだったと思う。だからアルゼンチン戦で90分間ファウル構わずボールを奪いにいった彼は、また成長したと言っていい(そもそも世界最高プレーヤーの称号をもらうには時期尚早、ロナウジーニョにはもっとコンプリートな選手になってほしい)。W杯はリーグと違って、短期総力戦、クラブとは違う戦術で戦って当然。同じようにホビーニョの守備も良かった。日本戦で負けていれば大失態を晒し解散に追い込まれていただろうF4は最後にはめでたく世界のお墨付きをもらうことができた。
「ホビーニョをとりまく騒動」-この大会はホビーニョの世界へのお披露目となった。レアル・マドリードが獲得に動いているため世界中の注目を浴びているブラジルの21歳の新鋭である。セレソンでの彼のプレーはまだ本来の70%ぐらいだと言っておこう。サントスではもっと伸び伸びと、まるで野原を飛び跳ねる子鹿のように、縦横無尽にピッチを駆け回る。ブラジル選手権フリークとしては認めたくない事実だが、ホビーニョが世界の舞台の頂点で活躍したいなら、やはりヨーロッパ・リーグに移籍すべきだろう。本人も大会後「サントスには戻らない」と言っている、それならクラブがなんと言おうと海外移籍は決まり。技術面でも、経済面でもホビーニョ君は次のステップに行きたまえ。
最後はパヘイラ監督の思惑どおりになった。パヘイラがここ半年でこのような攻撃的なチームを作るとはブラジルのどんな批評家も想像していなかった。今回セレソンが証明したのは:
-11人で必死に守ってもセレソンはどんな守備もこじ開ける。(ギリシャ戦)
-だからセレソン相手には、いちかばちか先制点を取りに行かなければならない。(メキシコ戦、日本戦)
-そうなると、ファンタスティック・フォーと撃ち合いになり、あとは弾数の勝負。(ドイツ戦、アルゼンチン戦)
という、セレソンにとって好条件のゲームシナリオを常に相手に強いることができる。だから、パヘイラ監督はあえて「ブラジルは一番の優勝候補」と言ったのだろう、これも戦略。
W杯に向けてもっと、もっとチーム力を高めてくれ!!
